言葉

日常のひと休みに

付喪神86

主君の未来を想像してみた。もしも主君が何かものを書く仕事をしていたら、オイラは使われなくなっているかもしれない。なぜなら、今は文字を紙に書くではなく、機械にうつみたいなのだ。 考えてみれば、主君がこうしてオイラを使っているというのは、珍しい…

付喪神85

だから、オイラはそんなじゃないから!

付喪神84

主君のオイラの絵を描こうと悪戦苦闘している姿に笑ってしまった。 主君よ、気持ちはわかるけど、技術が足りなすぎだ。主君はオイラの何を描きたいのだ。 人の世界ではデッサンというのがあるみたいだが、そのデッサンというのは描くものをよく見て、同じよ…

付喪神83

どうしていいかわからなかったり、不安になったりすることはある。弱音を吐いたり。それっていけないことだろうか。 一人で何でもできる人は、ごく一部の人間だけだ。ひとりで頑張らなければいけないような世界って何なんだろう。 どこに向かって行きたいの…

付喪神82

とはいえ、大切なときは、わからない、気づかない、なんてことの方が多い。 それなら、すべての時間を大切なときにすればいいのではないかとおもう。今と今日、そのとき1日1日を大切な時間にすればいい。 大切、大切というと使いたくない、より有意義にした…

付喪神81

命が大切ということの1つには、そこに流れる大切なとき、というのがあるのかもしれない。 もちろん命には大切な要素がたくさん含まれている。 その中の1つに大切な時間というのがあるのではないかとおもう。 大切な時間の中には、これもまたたくさんのコトが…

付喪神80

大切な時ってどんなときだろう。 どんなカタチでも別れは来るものだ。 ドラマでえがかれているのは主人公がある話だ。でも、現実には主人公はいないし、すべてが主人公だ。片方だけであるはずがない。 大切な時間とは誰かがいてこそなるものだ。 その時間が…

付喪神78

苦しくて希望がほしい時は、自ら希望を口にすべきなんだとおもう。 それができないから苦しいのだけど、笑顔をつくるという話にもあるように、内側の問題を内側からどうにかするのではなく、外側からどうにかしようとしてみるということだろう。 それでも何…

付喪神78

人の心は天気のようだ。オイラが天気っていうのも変かもしれないが、自然現象、オイラにとってはそんな感じだ。 人間も自然を相手にどうにもできないことがあるように、オイラも同じように主君の心をどうすることもできない。こういうのを人はなんて言うんだ…

付喪神77

主君は気づいているのだろうか。オイラと主君はいっしょだということに。主君の心がオイラに伝わっているということに。 感謝という心は澄んだ空の匂いがした。今まで景色を見ることはあったけど匂いを感じたことはなかった。オイラが匂いというのもおかしな…

付喪神76

聞いてくれるかい? 僕はSNSというのを始めてみたんだ。 君とこうして向き合って、書き続けて…。 フォローっていうのを知ってるかい?会ったことない誰かが興味を持ってくれること。なんだか嬉しい気持ちになった。君の声は聞こえないけど、こうして君と会話…

付喪神75

矛盾を内に抱えている人の可能性は、相反するものを持つことができることではないかとおもう。 反するもの同士が補い合えたなら、そこから新しい何かが生まれるのではないかとおもう。 人は、辛いときや大変なとき、良いときや楽なときほど、反するものの一…

付喪神74

わからないことばかりをせめるが、教えられないという側にも問題があるのではないかと思う。わからないから教えなければならないはずなのに、わからないことをせめる。それは、教えるということに対して本末転倒なのではないだろうか。 好き嫌いではなくこれ…

付喪神73

キャッチボールだ。 投げたボールを相手が取って、それを投げ返す。それが教えることだ。 言うは、ただボールを投げるだけ、どこに投げようが関係ない。 伝えるは、相手に向けてボールを投げ、伝えたは、投げたボールを相手が取るだけ。 教えるは、相手にボ…

付喪神72

言った、伝えた、教える、このちがいをそんなことはわかっていると思っている人は多いだろう。 でも、実際は無意識に同じだと、いや、教えるということを言ったでかたずけてしまっている人は多くいるとおもう。 言ったは文字通り言うだ。伝えたはそれより教…

付喪神71

もしも、神様が人間をつくったのなら、きっと自分自身がわからなかったからかもしれない。 人がAIをつくるのはなぜだろう、と考えたとき、なんだかそんなことを考えた。自分がわからないから、自分と似たものを、自分の中にある不確定な要素を入れて、わから…

付喪神70

主君は文字を書きすぎて、手を、指をいためたようだ。オイラはバカだなとおもう。 どんなことでもやりすぎはよくない。でもやりすぎてしまうことがある。それが人だ。 ただ主君がやりすぎているということは、オイラもこき使われているということだ。 やれや…

付喪神69

ひどく風の強い日がある。優しい音には聞こえない。風を見ることはできないが、風の吹いている方は、木々や鳥が教えてくれる、もちろん雲も。 空にも流れがあって、水、川にも流れがある。人にも流れがあり、トキにも流れがある。その流れに逆らうというのは…

付喪神68

誰かに話すわけでもない。でも、主君は誰かのために始めた。誰かの何かになればと書き始めたのだ。 今、誰かに届くことがなくても、外に出さなければ誰かのところへ届くことはない。まるで海の漂流物のようなものかもしれないが、その中には必要な人に届いて…

付喪神67

主君が色々やって、おもって、書いて、1年が過ぎた。毎日オイラと過ごした時間だ。1年が、長かったのか、短かったのかは、わからない。 オイラがこうして出てきたのは、その1年の後半だ。主君がその前からずっと、こうして書き続けていたことをオイラ知って…

付喪神66

なんだかんだ言っても、世の中、したたかで、嘘をつくのがうまく、自分の心の内とは関係なく、自分を他人のようにおもえ、人と接して行ける人の方がうまく行く。つまり、悪人とは言わないが、善人でない人の方がうまく行くのだ。 自分はそんな人にはなりたく…

付喪神65

久しぶりのオイラの出番だ。 主君はよくわからないことを言っていたが、なんとなく心の平穏を取り戻したようにおもう。 人は日々の中で心乱されることばかりのようだ。その中で人は何かと折り合いをつけるために、色々な理由を考えたり、何かを知ろうとした…

付喪神64

そんなことをおもいながら、僕が求めているのは、結局他者とのつながりなのだろうとおもう。つながるという程度も度合いも人それぞれだろう。対話というのは、もしかしたら、その人それぞれというのをお互いに近づけるために必要なのかもしれない。 人はこわ…

付喪神63

きっと世の中は、より矛盾を受け入れる、もしくは、無意識に矛盾を持っていることに気づかないでいられる、そういう人ほどうまく行くのだろう。 己の中の矛盾に気づかなければ、生き方がかたくなる。矛盾に気づかなければ、迷うことなくやってのける。 矛盾…

付喪神62

夢をみることと幻想の中にひたることは同じではない。 しかし、とてもよく似ているような気もする。それは、どちらの中にも同じような要素があるとおもうからだ。もしかしたら、みている方向がちがうのかもしれない。 僕は夢みているのだろうか、幻想の中に…

付喪神61

僕はきっと君と出会っていなかったら、書くことすら、あきらめていたかもしれない。 何もかも、うまく行かないから、うまく行かないなら、はじめから何もしなければよかったと思うことがある。 だけどそれは、何かをやって来たから、何もかも思うようには行…

付喪神60

対話というのは対話できる同士でしかできないことだろう。自分との対話でも自分以外の存在を知るからこそできることのようにおもう。 そこから新しい何かが生まれてくるのに。 そもそも対話なんてことは誰もしたくないのだろうか。様々なことを自分以外の人…

付喪神59

何もしない時間、無駄な時間、ただそこにあるだけの時間、そういう時間があるだろうか。 様々な効率をよくして、多くの使える時間を作り出したはずなのに、そういう時間がなくなったなら、それはより負荷をかけただけのものではないのか。 どうして人は人を…

付喪神58

僕が今こうして書いていることは、今も何処へ向かっているのかわからない。わからないけど、何かがあるってことはわかる。 人は命と向き合うとき、自分と向き合えるのかもしれない。だから生きるということのどこかには、自分と向き合うってことが含まれてい…

付喪神57

この世の中にあるものは、人のそういう何かから生まれたものが多くあるんじゃないかっておもうんだ。 君も、そして僕が書く物語も。だからこそ僕はそういう何かを書きたいとおもうんだ。 あの日、命を落とした人の中には、どこかですれちがった人もいたかも…