言葉

日常のひと休みに

付喪神62

 夢をみることと幻想の中にひたることは同じではない。

 しかし、とてもよく似ているような気もする。それは、どちらの中にも同じような要素があるとおもうからだ。もしかしたら、みている方向がちがうのかもしれない。

 僕は夢みているのだろうか、幻想の中に逃げ込んでいるのだろうか。

 今、自分がどこに向かって、どちらを向いているのかわからない。わからないけど、何もしていないというわけではない。きっと、今いる場所から抜け出す方法を、歩き出す方向を探しているのだろう。

 現実のカベは、本当に現実のカベなのか、先入観による自らがつくり出したカベではないだろうか…。

 それがわかった時、僕は別の場所に立っているだろう。