言葉

日常のひと休みに

付喪神①③

 人にとっての幸せを考えたことはある。でもモノにとっての幸せってどんなだろう。使われる、飾られる、というのももちろんあるだろう。

 でも、それはモノからの視点じゃなくて、人からの視点だ。だから、僕から見たモノの幸せは想像できても、モノから見たモノの幸せはわからない。

 そうか、人から見た人の幸せ、つまり自分から見た自分の幸せはわかっても、自分から見た他の人にとっての幸せはわからない。わかるものではないのだろう。

 それでも自分以外の幸せを考えられるということは、ある意味幸せなことだと思う。

 ずっと何もなかった僕が今こうして何か、何かはわからないけど、その何かがあるというのは君のおかげだ。