これまで私が書いてきたことといえば、怒りだった。何かに対する不満、世の中に対する不満だ、怒りだ。様々なことを憎んでいたのか、悲しんでいたのか、わからないけど、とにかく怒りという感情が私の多くをしめていたのは間違いないだろう。
ある意味エネルギーに満ちていたといえば聞こえはいいかもしれない。それがある時から、諦めに変わった気がした。
何を諦めたのかはわからない。自分の中から多くのものが失われ、無くなって行ったような気がした。
それでも、書くという行為だけは残った。これを好きという言葉で片付けてしまいたくはない。