言葉

日常のひと休みに

付喪神⑥

 何をしていいのかわからず無駄な日々を過ごしてきてしまった。その時その時は、そこで一生懸命やってきたつもりだ。でも、やり方が間違っていたのか、一生懸命さが足りなかったのか、何がどうだったのか、今となっては後の祭りだ。どうすることもできない。

 毎日書いていた言葉も、未来の自分が見ることはなく、そこに吐き捨てられたようになっている。可哀想な気もするけど、どうすることもできない。それはきっと、今自分が何をしたいのかわからないからだ。

 何かをしたいからといって、それをするだけで生きて行ける人は、ほとんどいない。

 でも、それなしでは生きて行くことが難しい人は、おそらくそれなりにいる。