言葉

日常のひと休みに

待宵

待つ宵

待つということは

期待しているということだろう

 

期待、希望、何を待っているのだろう

心は待つもののところにある

 

夜が美しいと思えるのは

昼を知っているからで

朝が来るからだろう

 

失ったものが多くても

期待したものが、期待したものであり

それが手に入ったなら

救われるだろう

でも、

手に入らないことの方が多いだろう

生きてゆく中で、そういうことを知ってゆく

 

もしかしたら、

それは本当に手に入れたいものを

知ることなのかもしれない

 

削ぎ落とされてゆく欲

 

人はそれほど多くを手にできない

だから本当に手に入れたいもののためには

余裕を持たなければならない

そうでなければ、

手に入れたいものを入れられるスペースが

なくなってしまうから

 

そのために、

すべてが手に入らないように

なっているのかもしれない…

手に入れたいものを知るように

なっているのかもしれない…

本当に価値あるものが何かを

知ることができるように

なっているのかもしれない…