言葉

日常のひと休みに

不夜城

 人がのぞんで灯した灯

その灯が消えようとしている

昼の光すらも消えようとしている

 

 のぞんだ灯を

ぞんだものが消そうとしているのか

ぞんだものではなく

群がるものが考えなしに消そうとしているのか

 

 繁栄を極めたものはいつか滅んで行く

それは外側からではなく内側からが多い

きっかけは外からであっても

既に内側からその兆しはあったはず

 

 どちらも消したくないなら

どうするのか…

考えることを他人に任せ

他人のせいにして好きなようにやるか

自暴自棄になって好きなようにやるか

 

 それなら戦っている人はどうなるの

いや、戦わなければならないところにいる人は

 指揮官は前線に立たず1番奥にいる

 

 止まらなきゃいけないとき

じっとしているときはじっとする

 動くべきときは動く

 

 動かないことがイコール何もしない

というなら辛いかもしれない

ただ待つだけ

というなら辛いかもしれない

 でも静と動はきっと同じことのはず

見つけられないだけ

知らないだけ

 

 不夜城の灯が消えた後のことを考えてみよう

 昼の光が消えた後のことを考えてみよう

そこには何があり何が残るのだろう

 兵どもが夢のあと

だろうか

 

 でも消えたあとの世界じゃなくて

私達は今に立っている

後の世界を見ているのではなく

今の世界を見ている

今のトキに立っている

そこには確かに生きている人がいる

 どうしたら守れるのだろう

今いる人を…

自分もその中のひとりだ

他の誰かもその中のひとりだ

 

 本当に何もないのだろうか

過去に負けたことがあるなら

その負けから学ぶことはできないのだろうか

 喉元すぎれば…

忘れてしまうのだろうか

いや、経験を忘れるはずがない

忘れてはいけないということではないのか

灯を消さないための

光を消さないための

過去からのメッセージではないのだろうか

それなら

それを受け取るべきではないのだろうか…