言葉

日常のひと休みに

目を閉じると見える世界

頭の中にある景色は

目からの情報をシャットアウトした方が、

よく見える。

 

なんとなくのイメージが目を閉じることで、

見えてきたりする。

文字も目を閉じるとイメージになり

それが不思議な景色を見せてくれたりする。

もしかしたら、

眠っていないというだけで

夢を見ているのかもしれない。

そう

その景色や風景は

夢のように刹那的で儚く

すぐに消えてしまう。

 

その景色の中、その世界を旅する。

それを妄想という人もいるかもしれないけど、

その世界は

自分だけにしか見ることができない

特別な世界だ。

それを説明するのは難しい。

それを説明しようという人達もいる。

そこから、

生まれた世界に刺激を受けて

また新たな世界が生まれる。

 

情報やイメージの海を泳いでいる人魚

海に行けない

山に行けない

草原にも、街にも行けない。

閉ざされた空間の中で夢を見る。

外から覗かれていることは知っている。

でも、

この夢の世界までは覗けない。

自由は

手足が伸びることだろうか…

何処へでも移動できるということだろうか…

型にはめられ、閉ざされた中にいて、

目を閉じれば

手足も伸びるし

何処へでも歩いて行ける。

自由は

そんな世界の中にあり

形づくる輪郭が意識できなくなる

ところにあるような気がする。

誰でもない誰かこそが自分であり、

自分こそが誰でもない誰かになったなら、

自由は

そこにあるような気がする。

 

明日は消えてしまった何かを探しに行こう…。

私は明日、旅に出る。

そう言って

旅人は旅立って行ってから

もう1年が過ぎていた。