言葉

日常のひと休みに

糊口をしのぐ

 交換転換換える

 

 大地空川海

 

 人は直接触れるものの恵みによって

食事をし、生きてきた

 

 大地がなくなり

  空に穴があき

   水が汚れ

 

 別のものと別のものとを換えて

本当にほしいものから遠ざかり

 何かを維持するために

蜘蛛の巣のように

あちこちに何かを張り巡らせ

 遠回りをし

その遠回りによって

何かを維持してきた

 そうしなければ

増えてゆく何かを維持できなかったから

 

 張り巡らされていた細い糸

それがあまりに多く

しっかりした何か

支えられているような気になっていた

その糸はあまりに細く脆いものであったのに

 ひとつが切れてしまえば

一瞬のうちに多くが失われる

 

 だけど…

それでも

全ての糸がなくなってしまったわけではない

 

 なんとか

その日その日は食事にありつけるなら

また糸を

新しい糸を

紡げばいい…