切歯扼腕
いつからだろう怒らなくなったのは
もちろん、時々はイラッと、
ムカつくことはあるけど、
怒るということとは違う気がする
むしろ、
ちょっとしたことでイライラすることが増えた
いつからこんなに小さいことに
こだわるようになったのかな…
いつからか
目の前で起こる出来事を普通だと思って、
なんとなく受け入れているつもりになった
目の前の景色が少し色あせた
喜怒哀楽は大事なものがあるからだ
何もなければ、喜怒哀楽もない
平穏でいられる
いつの間にかときが過ぎ去ってくれる
大きな木みたいに
風雨にさらされても
そこに立っていられる
けど、その大きな木は
どんな景色を見ているのだろう
そんなこと考えたことなかったけど…
あなたは今、何が見えますか
今、私の身体を切り裂いても
大きな木の年輪のように
ぎっしりつまっているものはなく
すっぽり穴の空いた空洞かもしれない…