千尋
両手をいっぱいにひろげてみた
幼い頃にやっていたけど…
あの時は何を思っていたのだろう…
今、空気をめいっぱい吸い込んでみる
ああ…きっと大きかったんだろうな…
何かがとても大きくて、
手をひろげたんじゃないかな
何もかもが、
大きくて、
遠くて、
ただ、手をひろげて世界と対峙した
あの頃は
それで世界と対峙できたんだ
今は
どうしたら、世界と対峙できるかな…
ひろげた両手に感じるものが
手の重さになってしまった今では…
…何を感じられるのだろう…
手をひろげただけで
無条件で抱きしめられていた日々
ちょっとだけ、大きくなって
重さを感じるようになった…
…やっぱり少し…ダイエットしようかな…