言葉

日常のひと休みに

ハラスメント王国

ハラスメントは否定から始まる

誰かが言っていた。

日常の中で

不快に思わないことなんてあるだろうか…

不快に思わない

人間ができている人ばかりだろうか…

気分が気持ちが揺れ動かない

いつも、どんなときも、冷静

そんな人がどれくらいいるだろうか。

人の行動すべてに

ハラスメントはつけられる。

つまり

人の行動すべてがハラスメントになる。

受け取る側の感情、感じ方しだいで、

どうにでもなる。

それは行為の人を否定することから始まる。

 

その国では国民の誰もが

不快な気分になるとハラスメントを訴えた。

全てが自分の気分で

他者を罰することができた。

誰もが王になり、自分以外の者を罰した。

しかし、誰もが王ということは

自分以外も王であるということだ。

しかし、王はひとり、

自分以外の王を認めることはできない。

全ての人々が争いを始めた。

そして、

その国には誰もいなくなった。

 

ある国では

ハラスメントによる支配が始まった。

ハラスメント貴族が生まれた。

しかし、

貴族以外の人々がクーデターをおこした。

ハラスメントをハラスメントにより

攻撃し始めたのであった。

その攻防は、ずっと繰り返された。

ハラスメントにより奪われた地位を

ハラスメントにより奪い返す。

その繰り返しだった。

そして、いつしかその国は疲弊し

誰も住めない国になった。

 

別の国では

ハラスメントの攻防に疲れはてた人々は

考えること感情を持つことをやめた…。

 

たくさんの国々で

ハラスメントによる出来事がおこり、

世界で

本当にハラスメントで苦しんでいる人々は

訴える手立てを失った。

そして、

人々の中から当事者意識や共感、

他者の立場に立って物事を考える、

他者気持ちになって考える、

ということが失われて行った…。