言葉

日常のひと休みに

箱街

ずっと昔に思い描いていた世界。

様々な人が様々な形で思い描いてきた世界。

その世界を形づくる人があらわれはじめた。

例えば

パラレルワールドみたいな世界

見えない世界が、あるものを使うと見える。

まるでそこに別世界が存在するかのように…。

例えば

世界にある美術品

もしも、箱の枠さえ作ってしまえば、

そこに現実に行かなくても、

あるものを使えば見ることができる。

様々な世界を箱に閉じ込めてしまえば、

箱には街ができあがり、

その街を見るだけで、

行った気持ちになれるかもしれない。

ここにはない

どこかの世界の街。

頭の中に思い描いた世界が

どこかに存在しはじめる。

漫画や小説、アニメなどで見ていた世界が、

現実の世界のすぐ隣で出現する。

イデアという発想を

形にして行く技術を持ち始めた人達がいる。

人々はついに

神の手を手に入れたのだろうか…。

もちろん、

ひとりではできないかもしれないが、

力を合わせるということで

神の手をも…

つくりだしてしまうかもしれない…。

その手は何を掴むだろうか…。

箱庭…箱の中の世界…。

その世界で人は何を手にするのだろう…。

 

神は自分に似せて人をつくったという…

人がつくりだした世界の住人は

いつか人と同じように

新たに自分に似せた何かをつくって行く…。

さらにはその先も…。