言葉

日常のひと休みに

悲しいと寂しい

歳をとってから…

悲しいと寂しいの違いに気づいた。

辞書で調べれば書いてある。

でも、それは文字としての理解だった。

悲しいとは確かに文字通りだった。

心が割れた。

寂しいも文字通りだったけど…

心にすきま風が吹く感じだった。

その風の音が

寂しいということを知らせる音のようだった。

悲しいは

雷や激しい雨が打ちつけるように

何かを壊していくような気がした。

寂しいは

すきま風が吹くすき間が

いつの間にかあいてしまっていることを

知らされたような気がした。

すきま風の吹く部屋は

あたたまることなく寒く感じられた。